8月29日、ブラックロックシティへの玄関口、アメリカ・リノ空港に降り立った。今年のバーニングマンは、タソガレのオープニングパーティ(8/28)も重なり、滞在期間を3日間に絞った濃密なスケジュール。
これで3度目の参加となるバーニングマン。いつものようにレンタカーを手配し、Walmartで買い出しをスタート。ただし、今回は短期滞在のため買い物も控えめに。それでも腹が減っては旅はできぬ。安定のマクドナルドで食欲を満たし、次の計画へ。
買うか買うまいか迷っていた自転車は結局Walmartで購入。これで砂漠での自由な移動も万全だ。荷物をワゴンに詰め込み、リノを出発する頃には夜10時半を回っていた。
リノからブラックロックシティまでは車で約2時間半かかる。リノを出たのが22時34分、辺はすでに真っ暗だ。慣れない左ハンドルで街灯のないハイウェイにのりtribal technoを聴きながら気持ちを上げていく。途中山道では電波がなくなり音も途切れたりしたが、真夜中の大草原の真ん中に通るハイウェイはひたすら続く。
ブラックロックシティに到着すると、まずはWill Callでチケットを引き換え。今回の拠点、6:45のCにある「パリンカブース」へ向かう。到着後は仲間たちと日本酒で乾杯し、夜の街へ繰り出す。
夜のブラックロックシティを巡る
深夜4時頃には、去年Polo & Panがライブしていたエリアで強烈なテクノサウンドに包まれた。そして帰り道、名物の担々麺を目指すと長蛇の列が!寒さに震えながら並び、ついに手にした一杯。湯気が立つスープと麺が体に染み渡り、感動を覚えるほどの美味しさだった。
アートとコミュニティの中で
お昼に目を覚ますと、仲間が炊いてくれた白米、スパム、目玉焼きを頬張り、エネルギーを補給。その後、浜崎健さんのお茶会や日本人アーティストたちと交流し、砂漠の真ん中で不思議な「マイホーム感」を味わう。
その後、テンプルで静かな時間を過ごす。バーナーたちが書き残した追悼メッセージや想い出を眺めながら、胸がじんわりと熱くなる。 その後、自転車でブラックロックシティの果てまで冒険。砂漠の端まで行きつつ、芸術的なインスタレーションを巡る旅は、まさに自由そのものだった。
夜になると、ゴールデン街をテーマにした「Golden Guy」を探す冒険に出発。秘密のバーを見つけ、カクテル片手に夜の砂漠を満喫した。
帰り道はチーズトーストと相談コーナーを融合させたブース(爆炎で僕たちを歓迎する)でほっこりとしたひとときを過ごす。
その後、「サンダードーム」で大興奮のパフォーマンスを観戦。観客の歓声とエネルギーが渦巻く会場で、今年もこのユニークなデスマッチに心を奪われた。夜の締めくくりは、ブラジル出身のDJ、Vintage Cultureのライブ。ネオンで彩られた無数の自転車が光の海を作り、音と光が一体となった空間で音楽に酔いしれた。
ザ・マンを囲む夜
ザ・マンが燃える時間、巨大なモンスターカーとともにバーナーたちが集まる。爆音のDJプレイに体を揺らし、アートが燃え上がる光景に胸が熱くなる。
また来る日まで
最終日、砂漠での仲間たちに別れを告げながら、少しだけ寂しさが残った。たった3日間でも、この空間に身を置くことで得られる感動は計り知れない。アート、音楽、人々との交流──どれもが日常を超えた体験だった。
まだ行ったことがない人、少しでも興味を持った人へ。バーニングマンはただのイベントではなく、人生に深く刻まれる瞬間が詰まっている場所。ぜひ一度、この夢の砂漠を訪れてほしい。